今年の夏はスポーツのVRライブ配信が熱くなるか
VRFocusの週まとめの記事に、スポーツVRに関するニュースが載せられていました。
LiveLikeとFOX Sports、そしてNextVRによるサッカーのVR中継に関して。それぞれ見ていきましょう。
コミュニティ性が強い観戦体験を目指すLiveLike
LiveLikeは以前から放送事業社であるFOX Sportsと提携して、アプリ「FOX Sports VR」を提供しています。今回、北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)が主催するナショナルチームによる大陸間選手権である、ゴールドカップを同アプリにてVR中継することを発表しました。
同アプリは観戦体験として、VR空間上にあるVIPルームでの観戦を提供しています。
以前からFacebookによるユーザー連携は行っていたようですが、TechCrunchによると、よりリッチなソーシャル機能が備えられるようになったとのこと。
アプリを開くと、ユーザーはFacebookに接続し、アプリを既にダウンロード済みのFacebookの友人たちや、ランダムオプションによって、さらに3人の他の視聴者たちと同じ部屋に入ることができる。
参考:LiveLikeで、Facebookの友人たちと一緒にスポーツのVR観戦が可能に | TechCrunch Japan
VR空間上でアバター化した友人と一緒にサッカーの試合が観戦できるようです。3Dサウンドを用いているので、友人のアバターが自分に向き合って話せば声は大きくなり、ピッチを向いて話せば声が小さくなるなど、よりリアルに近い体験が提供されるとのことです。
Wii的なアバターによるソーシャル体験と大差ないのではないかと思うところですが、単なる360度視点だけでなくリアルに近い体験ができるか否かが大きな違いを生むポイントになりそうです。
TechCrunchも言っていますが、ソーシャル機能の導入でコミュニティ性を高めることは、ユーザーがLiveLikeを(FOX Sports VRを)使用する時間が増加することが見込めます。
熱狂の共有はスポーツ観戦の大きな価値のひとつですが、LiveLikeとFOX SportsはVR観戦における熱狂の共有最大化を先行して着手している印象があります。
世界初!クラシコをVR中継するNextVR
冒頭のVRFocusの記事では、NextVRのリリースについても触れられています。
それは、NextVRが世界で初めてバルセロナ対レアルマドリードの試合、クラシコをVR中継するというものです。360度動画による配信です。
7月末にマイアミで行われるプレシーズンマッチで、 International Champions Cup (ICC)の一貫で、スタジアム視点とピッチサイドの視点で視聴できるとのこと。
NextVRは昨年もICCの3試合をVR中継しており、NBAやNFLのVR中継に早くから取り組んでいるなど、他社に比べてVR中継(ライブ配信)の実績を多く持っています。
昨年はOculusとGear VRのみの配信でしたが、今回はDaydreamでも配信されることから、昨年以上の視聴が見込めるでしょう。
最後に
上述したLiveLike & FOX SportsとNextVRに加え、今夏からIntelもMLBのVR中継をはじめています。
ソーシャル機能の充実による熱狂の共有を狙うLiveLike
早くからVR中継に取り組み実績とノウハウが抱負なNextVR
ドローンや高度な3Dレンダリング技術を用いてリッチな観戦体験を提供するIntel
三者三様の面白さをみせており、今年の夏から平昌オリンピックあたりの各社の動きには引き続き注目したいですね。
それでは!