地域のカルチャー的な魅力をSNSで最大限に伝えること
こんにちは、わかつき(@tsubasa_waka)です。
デジタル×ファッションメディア「DiFa」の「【レポート】“SNS 戦略最前線”では何が起きているのか? −「Decoded Fashion Tokyo summit 2016」を振り返る」がSNSの活用についてかなりよくまとまっていました。
地域活性活動における情報発信でも参考になるのではと思ったので、気づきを書きたいと思います。
結局シンプルに、"誰に" "何を" "どのように" 届けるか
ソーシャルメディアのマーケティングを支援する仕事柄、「どんなSNSが流行っているの?」「次に流行るSNSはなに?」といったことを聞かれることがありますが、上記記事にまさに言いたいことを説明してくれている部分があるので引用します。
では例えばSnapchatが次に来るとして。ブランド戦略、デジタル戦略をSnapchat1つに絞って行うことはあり得ないはずです。戦略において意味を成すのは、どういう未来がきても対応し得る仕組みや企画をいかに作るかという点です。
チャネル毎に視聴者の性質は違います。だからこそ同じネタでも、尺や見せ方、演出を変えながら提供されるのです。それでも「その人の持ちネタ」として、長く愛されるという結論にはブレがない。この構図の中で利を得るのは「ギャグ」を持っている芸人さんです。つまりこのポジションに該当するべきは”ブランド”というわけです。これがブランド、コンテンツ、チャネルの関係性です。
引用:http://www.difa.me/articles/interview-decoded2016
地域活性活動における情報発信では、せっかく良いことを発信していても情報設計が不十分なために届けたい人に届いていないようにみえることがあります。
たとえば、20代の若者に向けて地域の魅力を伝えるのに、チラシとHPとFacebookで文章や写真だけの発信では届かないのです。
引用部分にもあるように、ターゲットとする人がどこに集まっているのか、集まっている場所の性質はどんなものかを考えて、同じネタをそれぞれのメディア(チャネル)に最適化させて発信していく必要があります。
例えば地域のブランディングを目的としたPR動画を作った場合には、フル版はYoutubeに置き、オシャレや面白さに特化した編集をした短編版をInstagramやTwitterに、フル版に加え裏側を見せた別バージョンをFacebookに、などそれぞれのメディアに合わせて調理するわけです。
結局シンプルに、"誰に" "何を" "どのように" 届けていくかを考え抜くことが重要なんですよね。
ただ、注意すべきなのは、"どのように"と手段にだけフォーカスして本質的に伝えたい"何を"の部分を疎かにしてはいけないということ。
昨今のバイラルメディアの淘汰、一部のキュレーションメディアの記事品質の問題なんかは、伝え方・作り方の手段に最適化しすぎて本質を見落としてしまっていたのかもしれません。
地域の魅力がコモディティ化している
レポート記事にもあるように、「これは本当に良いものだ」と思えないと心踊らないようになってきました。
商品やブランドの魅力をどれだけ上手く説明しても、本質的に良いものでないと人の心は動かない時代に到達しました。ただ、届く価値のあるものを届ける際にも、様々な課題を乗り越え、複雑なコミュニケーションによって成立させなくてはならない時代になりました。それはこれまでに比べるとすごく手間のかかることでしょう。
引用:http://www.difa.me/articles/interview-decoded2016
その点、地域活性活動はその地域の魅力、本当に良いものを発信していると思います。
・自然が豊かだ、山が(海が)近い
・野菜や果物、魚介類が新鮮で美味しい
・人が優しい、温かい、面白い人が多い
どれも本当に良いものですが、他の地域でも同じようなことが言えてしまうのではないでしょうか。
今ほど地方移住が話題になる前は、都会に消耗する人(あえての表現です)からすると魅力的でエッジの利いた表現だったかもしれませんが、いまはどの地域でも同じようにみえてしまっているかもしれません。
幸か不幸か、SNSなど情報発信手段が発達したため、田舎らしい魅力を発信する地域が増え、目に見えるようになったからです。
なので、すでにある動きですが、その地域ならではのストーリーや伝統を伝え、その地域独自の取り組みや動きを見せ、届けていくことが重要になってきます。単に面白いorすばらしいPR動画を作るだけではなく、その裏にストーリを乗せること。
自然や人的や観光的な魅力はもちろん、もっと暮らしにフォーカスした魅力、カルチャー的な魅力を伝えていくことが重要だと感じています。
悠久に過ごすカルチャー、新しいことにチャレンジするカルチャー、アートを創っていくカルチャーetc。
ひとつに決めきる必要はなく、様々な側面があってもいいと思いますし。
僕の住む三浦市だからこそ、作れるカルチャーがあるはずだと思うので。
最後に
ソーシャルメディアマーケティングの話から地域の本質的な情報発信の話を書いてみました。
その地域らしさ(僕なら三浦らしさ)は一人で考えるものではありませんが、個人的には三浦市はスポーツの文脈と相性がいいのではないかなぁと思っています、という話で締めたいと思います。
参考:東京オリンピックをきっかけに三浦市はスポーツビジネスのシリコンバレーになれる
それでは!