アートは開かれている。我孫子国際野外美術展に行ってきたよ!
こんにちは、わかつき(@tsubasa_waka)です。
いつもはInstagramアカウントで自己紹介をしていましたが、たまには気分を変えてTwitterアカウントで。
さてさて、10月24日(土)と25日(日)に、千葉は我孫子市で行われている我孫子国際野外美術展に遊びに行ってきました!フレスコボールジャパン・オープンにも参加した、友人のぬまっちが一般作家としてフレスコボールを使ったアートを出展するということで、見に行きつつフレスコボールラケット制作を習ってきたのであります。
左がぬまっち!
参考:日本初の大会にみんなで出たよ!〜フレスコボール ジャパンオープン2015 2日目〜
簡単ではありますが、まずは我孫子国際野外美術展のイベントレポート(というなの日記)をお届けします。
我孫子国際野外美術展とは
「いきづく森と水と文化のにおい」をテーマに、千葉県我孫子市の布佐のまちで行われる野外美術展です。なんと今年で第18回目!歴史ある美術展なんですね。今年は10月24日(土)〜11月8日(日)の開催です。
一箇所の美術館に作品が展示されるのではなく、アトリエや公園、お店跡など様々な場所に作品が展示され、まさに「まち全体が美術展」となっています。範囲がなかなか広く、一人で歩いて回るにはなかなか体力がいりますが笑。期間中には「レクチャーハイキング」という、全作品を歩いて周り作品制作の背景やストーリーを作家さんから直接解説してもらえるイベントがあるので、じっくりがっつり見て回りたい方はぜひ参加してみてください!
我孫子国際野外美術展の特徴としては、「アーティスト・イン・レジデンス制度」により何人もの海外作家の方が布佐に滞在し、制作活動から出展まで行うというところが挙げられます。そしてもう1つ、「一般参加作家」として布佐周辺に住んでいる方も、自分の作品を出展していました。招待作家や一般参加作家など全て合わせて35組もの作家さんが参加されているそうです。なかなか大きな美術展。
そしてその一般参加作家として、友人のぬまっちが出展していたわけです!
かっけえ!!笑。
タイトルは「フレスコボールに花束を」。何やら、素敵な響き。
写真で振り返る我孫子国際野外美術展
さて、ここからは写真でご紹介します。
三浦海岸から遠路はるばる、布佐駅までやって来ました。
のどかな感じ、いいですね。
布佐駅からほど近いところに1つ作品が展示してある場所があるので、そこまで歩きます。
海岸から沼地へ。手賀沼、みなさん日本史覚えていますか??
のどかな田園地帯を歩きます。
そして「野外美術展」の文字が(風で旗が...。)
アトリエ、作業場、展示場でしょうか。もう少し周りを見てみます。
ファ!?!?
道沿いに突然あらわれる、進◯の巨人を思わせるような巨大な作品!!いきなり道路沿いに出現するので、どの車の運転手さんが三度見くらいしていましたwすさまじいインパクトです。
他にも何やら雰囲気あり気なものたちが。。。これがアート。
呆気に取られていると、そこでギターを弾いているお兄さん(写真には写っていませんが)に、「作家さん?美術展観に来たのかな!どっちでもいいや、楽しんでってね!」とめっちゃハイテンションで声をかけてもらいました。嬉しいけど、なんだこのノリ。
道を挟んで逆サイドには謎の作品。夕日に照らされ、めちゃくちゃかっこよかった。
ーーーーー
このあと「レクチャーハイキング」に参加中のぬまっちとご友人さんたちと合流しましたが、彼らも謎にハイテンション。呆気に取られていると、そのままのノリでいきなり海外作家さんとハイテンションでハグをさせられました。嬉しいけど、なんだこのノリ。これがアートか。
レクチャーハイキングで回った時に撮った写真を少しご紹介。
様々な絵。
ポップな絵。
この〜木、何の木。
気になる木ィ!?!?
気になりすぎるだろ!!!
こ、これがアート...!?
と、パッと見ただけでは、何がなんだかわかりませんよね。レクチャーハイキングで直接作家さんから作品制作の背景やストーリーを聞くと、なぜその作品が今の目に見える形に表現されたのか少しわかった気がします。
たとえば一枚目に上げた、たくさんの、一見するとぐちゃぐちゃな絵。これは、小学生を集めた体育館の真ん中でピアノ演奏をし、「その音を感じたままに描いてもらった」絵なんだそうです。一枚一枚が、子どもがそれぞれ感じた音の姿。そう聞くと面白いですし、何か感じるものもあります。
作品はモノそれだけだけではなく、制作背景やストーリーを知り、作家さんのメッセージを感じ取って初めて作品なんだなと、初めて実感しました。ある種当たり前ですが、それでも目の前の作品を言語化して自分の中で理解し切ることはできませんでした。が、かえって「考えるんじゃない、感じるんだ」と感性を研ぎ澄ます、素敵な時間を過ごせたと思っています。
他にもたくさんの作品があるので、気になる方はぜひ足を運んでみてください。
ーーーーー
さてさて、ぬまっちの作品「フレスコボールに花束を」をご紹介。
でかい!!!笑
束ねた竹に吊るさっているのは、手作りのラケット。低い部分にあるラケットは、実際に横で試し打ちすることができます。
このラケットには一つ一つ「檜」「桜」など木の名前がついています。おわかりですか?そう、ラケットの素材となっている木の名前です!他にも「銀杏」や「柿」など、たくさんの種類の木のラケットがあります。
フレスコボールで良いプレーをする上で「打球感」は一つ大切な大切な要素ですが、木によって全然打球感が違います。一概にどれがいい悪いではなく、自分の感覚に合うかどうかで、ある人は「桜」が気持ち良いと言っていましたし、ある人は「栗」がしっくりくると言っていました。
これだけは、実際に打ってみないとわかりません。いまこれだけの種類の木のラケットを体験できるのは、日本でここだけかもしれません笑。ぜひぜひ、実際に足を運んで体験してみてください。ちなみに、僕は「銀杏」のラケットがお気に入りです。軽くてよく弾むので、非力な僕にはピッタリ笑
(翌日、僕も実際にラケット制作にチャレンジします。その様子はまた後日)
ーーーーー
さて、僕が行った10月24日は、我孫子国際野外美術展のオープニング・セレモニーが行われました。なんて運が良いんだ。日が暮れるころからスタートです。
さっきの巨大な顔のような作品がある場所が会場です。
なんちゅう迫力。
先ほど声をかけてくれたギターのお兄さんや、打楽器奏者の方によるセッションでスタート。
色々な場所でわいわい交流。海外作家さんや日本の招待作家さん、一般参加作家さんに僕みたいな来場者による交流会です。すごくたのしい!!!
地域の野菜を使った料理からモツ鍋、猪鍋といったスタミナ満点の料理にお酒。和やかに楽しい時間を過ごします。
その中ではじまるファイヤーダンス。
考えるのはやめて、感じることにしました。
近い!!!
まさかの日本刀にチャカメカファイヤー。
かっこよすぎる...。
刀を鞘に納める瞬間。かっこいい。
その後は、ギター、打楽器、ファイヤーダンスによるセッション。考えるより感じよう!!!
わかんないけどすごくたのしい!!!
セッションが終わって談笑していたところ、そのへんに転がっている竹やら椅子をぽこぽこ叩いてよくわからない打楽器セッションが始まってすごくたのしい!!!僕も空き缶連打しながら参加して、よくわからないけどすごくたのしい!!!
素敵な夜でした。
最後に
ここまで、アートについて感じたことやイベント自体の楽しさを写真を混ぜながらご紹介してきましたが、地域活性という点で少し書きます。
この我孫子国際野外美術展で感じたこと。
地域の文化となっているイベント
今年で18回目を迎えるだけあり、地域の人たちの「毎年の楽しみ」となっているんだなと感じることができました。ぬまっち曰く、作品制作期間のときから毎日のように顔を出してくれる人もいたり、「毎年これが楽しみ」と声をかけてくれる人もいたそうです。
僕も25日に会場でフレスコボールラケット制作をしていると、何人もの人から「頑張ってください!」と声をかけられました(作品つくっていたわけじゃないけど笑)。しかもその人たちのほとんどが何年も美術展に足を運んでいる人、そして地元の方でした。
作家さんも、スタッフさんも、見守る地域の人も、美術展というより、毎年の恒例行事、いわばまちのお祭りに参加しているように感じられました。イベントの恒例行事化、文化化というのは地域活性の一つのゴールなのではないでしょうか。
アートに対して、とてもオープンなイベント
アートや美術展というと、普通は少し敷居が高い感覚があります。僕なんかまさにそうで、美術展なんて生まれてから片手で数えるほども参加したことがない。ましてや自分で出展するなんて夢にも思いません。
今回出展した僕の友人、ぬまっちも今まで特別アートに関わっていたわけでもなく、アート作品を作って出展したのはこれが初めてだそうです。それが今回フレスコボール体験コーナーを設置できないか美術展運営の人に相談した結果、「ラケット作れるの?じゃあ出展しちゃいなよ!!」くらいなノリで出展が決まったそうです笑(本当はもう少しやりとりがありますが、あくまで勢いはこんな感じとのこと)
美術展のパンフレットには、こう書いてあります。
布佐のまち/自然を守り、文化を育む環境を整え、より多くの方々と共有し発信する。みんなでつくる美術展。
地域の人が「作家さん?」と親しげに話しかけてくれるように、著名アーティストや作家を呼んで盛り上げるだけではなく、一般参加の作家さんもやスタッフも含めみんなで作り上げていく、そんな美術展(イベント)なんですね。
まち全体を美術館・美術展に見立てる取り組みはよくありますが、ここまで浸透するのは簡単ではありません。じゃあそっくり三浦でやろう、というのは違いますよね。
と、色々刺激を受け、そして勉強になった2日間でした。フレスコボール制作への挑戦については、別記事でまとめたいと思います。
最後に、我孫子国際野外美術展で出会った素敵なフレーズを。
「アートは開かれている」
なんだか、自分を表現したくなるフレーズですね。それでは。
ーーーーー
今回行ったところ
我孫子国際野外美術展
ところ:千葉県我孫子市三河屋新田8 JR常磐快速成田線布佐駅下車南口より徒歩20分またはバス・布佐南近隣センター前下車
期間:2015年10月24日(土)〜11月8日(日)