JリーグをVRライブ配信へ。NTTグループの取組み
こんにちは、わかつき(@tsubasa_waka)です。
NTTドコモがJリーグとパートナー契約を結び、VR配信を視野に入れていることを発表しました。
契約期間は2017年7月から2019年12月までの約2年間で、NTTグループの最新技術をJリーグに「総動員」するとのことです。
「ARやVR、次世代通信などを活用してスタジアムに新しいエンタテインメント体験ができる環境を提供することも考えていきたい」
と語っているように、 JリーグのVR配信も近い未来実現するかもしれません。
NTTのスポーツVRへの取り組み
ドコモを含む、NTTグループのスポーツVR事例を2つ見てみましょう。まずはこちら。
今年2月に開催された冬季アジア札幌大会のカーリング競技において、ストーンにカメラを設置しストーン目線でVR動画を公開しました。新視点の360度動画で、もちろんライブ配信ではありません。
一方ホッケー競技では、「フリービューポイント映像(自由視点映像)」と呼ぶ360度映像のスマートフォンへの配信を実現しています。会場に16台のカメラを設置し撮影し、技術的にはライブ配信も可能とのことです。
360度動画ではありませんが、3視点を切り替えて観戦できるマルチアングル映像も提供していました。
また、NTTはVRトレーニングの領域でも実績を出しています。
相手投手の軌道を打席で体感できるもので、一般向けのスポーツ体験ゲームとは異なりリアリティが非常に高いものだとのこと。
この領域ではEON Sportsがリードしていますが、単純なVRコンテンツとしてはひけをとらないものであるとのことです。
同様の技術は、テニスでも用いられています。
スポーツ×ICT
VR配信から少し広げると、NTTはスポーツ×ICTの領域に経営戦略としても力を入れています。
有名なものは、スポンサーをつとめる大宮アルディージャのホームスタジアム、NACK5スタジアム大宮のスマートスタジアム化です。既にモデル事例となり他のスタジアムのスマートスタジアム化に応用されています。
スマートスタジアムからスマートシティーの実現を構想しており、地域活性の領域にも注力するとしています。
NTTの「新たな価値創出」では、「新たな生活交通とまちづくり(交通)」の取り組みなども紹介されており、人々の「暮らし」により大きく関わろうとしていることがわかります。
参考:交通|NTT×地域創生|グループ経営戦略の取り組み|NTT HOME
最後に
NTTドコモはJリーグの放映権を有しているDAZNと提携していますし、権利的な意味ではJリーグのVRライブ配信は現実味があります。
一方でVR配信技術、そしてハードの普及という意味では、2年ちょっとの契約期間はいささか短いのではないかと懸念点もあります。
とはいえ、VRライブ配信においてはNextVRやLiveLike、インテルなど海外企業の先行が目立つので、ぜひ日本から世界をリードしていってほしいなと思います。
通信という巨大インフラに配信プラットフォーム、現場(スタジアム)、研究機関をグループで持っていますし、引き続きウォッチしていきたいと思います。
それでは。
参考
Jリーグがドコモとトップパートナー契約--NTTグループとARやVRを活用へ - CNET Japan
NTTグループ、VRでスポーツ観戦 先行の米国にらむ|オリパラ|NIKKEI STYLE
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